夏に向けてマラソンレースが少なくなってくる中、翌週の函館マラソンの練習として嬬恋キャベツマラソンを走りました。噂の通り、嬬恋キャベツマラソンは非常にアップダウンの厳しいしびれるレースでした。
2019年の嬬恋キャベツマラソンは前日夜〜スタート30分後まで、あいにくの大雨でした。しかし大会の運営はこなれており、ボランティアの方々の温かい対応により、気持ちよく走ることができました。
嬬恋キャベツマラソン(ハーフ)の結果
日時:2019年6月30日(9時00分スタート)
記録:1:54’33”
条件:曇り(スタート時 気温18℃/湿度87% 雨)
嬬恋キャベツマラソンのおすすめ度:○
嬬恋キャベツマラソンの設計:◯
嬬恋キャベツマラソンには、ハーフマラソンのほか、10キロの部、5.4キロの部が存在します。いずれもアップダウンが非常に激しく、標高1,300mの高原発着で行われる嬬恋キャベツマラソンは、「日本一ハードなロードレース」と銘打っています。また、この時期(6月末~7月頭)は基本的に雨か猛暑になりやすく天候も厳しくなりがちです。
嬬恋キャベツマラソンの高低差はマラソン大会としては尋常ではないですね↓
こんなアップダウンの激しいコースの大会に好んで出るのは、トレイルランにはまっているようなマニアランナーだけだと思いますが、キャベツ畑が連なる壮観な景色には一見の価値があります。
(残念ながら2019年は雨で景色は全く楽しめませんでした)
雨でなければ絶景だったであろうキャベツ畑↓
なにしろ天気が良ければこんな景色のようですからね↓
嬬恋キャベツマラソンのアクセス:△
残念ながら嬬恋キャベツマラソンのアクセスは非常に悪いです。主に電車と車のルートがありますが、電車の場合、シャトルバスが出ている万座・鹿沢口駅までは東京から4時間以上かかります。したがって普通は前日に電車か車で会場付近に向かい、前泊した上で嬬恋キャベツマラソンに出るしかありません。
ただし、会場駐車場の一部(第4駐車場)は車中泊をするランナー向けに夜中開放されています。一部の強者は深夜に車を運転し駐車場で夜を明かすという選択をしているようです。(第4駐車場以外の駐車場は原則AM 5:00にオープン)
電車の場合は、7:30に万座・鹿沢口駅に到着するシャトルバスを使う方が多いと思いますが、旅行代理店の日本旅行から嬬恋高原キャベツマラソンツアーという、軽井沢までの往復新幹線、宿泊ホテル、軽井沢駅⇔スタート地点までの貸し切りバス乗車のパッケージが販売されており、こういうパッケージを使っている人もそれなりにいるかもしれません。
車の場合は、駐車場前の渋滞込みで北軽井沢から約45分、草津から約60分ですので、旅行気分で温泉地に泊まりながら走るというのも良いと思います。会場入りする際に15分程度の若干の渋滞がありますが、概ねスムーズです。
駐車場入りの前に15分程度の渋滞に捕まりました(7時半過ぎ頃)↓
私はホテル軽井沢1130という北軽井沢のホテルでの宿泊でしたが、7時に出ても余裕で間に合いました。レース後の渋滞もほとんどないと思います。少なくとも走り終わってすぐに退散した私は、全く渋滞に捕まらず帰ることができました。
駐車場からスタート地点は若干離れているのですが、シャトルバスもかなり多く出ており、快適です。
駐車場⇄スタート地点のシャトルバスはかなり快適でした↓
嬬恋キャベツマラソンにおけるPBの出やすさ:×
このコースでPBを出すのはほぼ無理だと思います。ハーフマラソンではほぼ常に坂を上っているか下っているかのようなコースですし、「爆坂」と言われているラスト2kmの坂はかなり急です。
私は、ラスト2kmの坂直前まで4’50”/kmぐらいのペースで走っていましたが、ラスト2kmは5’40”-6’00”/kmにペースを下げざる得ない状況でした。それでも、周りのランナーよりは早かったため、ラスト2キロはペースが1分落ちるというイメージです。
私の場合は、途中トイレに行ったり、写真を撮ったりしながらのレースでしたので、自己ベストから約20分遅れてしまいましたが、普通に走っても自己ベスト+10分は覚悟しておいたほうが良いレースだと思います。嬬恋キャベツマラソンはそういうレースです。
あくまでも、高原の景色や坂を走ることを楽しむという意識で嬬恋キャベツマラソンを走るのが良いのではないと思います。
ラスト2キロの「瀑坂」↓
嬬恋キャベツマラソンのエイドの充実度:◯
給水はハーフマラソンのコースで計9-10回あります。スポーツドリンク、水がメインですが、一部エイドではバナナなどもあり、ハーフマラソンとしては非常に充実していると思います。この日は大雨にもかかわらず多くのボランティアの方がエイドに立って応援してくださっていました。
嬬恋キャベツマラソンのコストパフォーマンス:◎
エントリー料金は4,000円で、嬬恋市内のホテルに宿泊すると500円のキャッシュバックを得られます。参加賞としては、朝獲れキャベツ丸々1個やマルコメの試供品2個なども配布され、コストパフォーマンスとしては嬬恋キャベツマラソンは最高レベルの大会ではないかと思います。
宿泊すると500円のキャッシュバックチケットがホテルで貰えます↓
嬬恋キャベツマラソン:出走レポート
翌週にフルマラソンを予定しているため、最後のロング走を兼ねての出場でした。1週間前から雨予報が続き、当日朝会場までの道中は土砂降りでした。幸いスタートして30分ほどで雨は上がり、コンディションとしては思ったほどは悪くなかったと思います。
ただ駐車場、受付、手荷物預け所周辺の足元は最悪でしたね。
手荷物預け所付近↓
開会式の様子↓
今年の参加賞はキャベツ柄のポンチョだったのですが、これが本当に活躍してくれました。前日ホテル到着後アームウォーマーを家に忘れたことに気づき、「半袖短パンしか無いじゃん...」と絶望的な気分になりました。そんな中、参加賞バッグの中にポンチョが入っていたのは思わぬ幸運でした。結局最後まで着て走っちゃいました。
スターターは嬬恋村長。ギャグかわかりませんが、「1分前~あっ10秒前」というコールに前方のランナーは爆笑。大雨のレースは穏やかに始まりました。
アップダウンがかなり激しいコースだということで、足腰にダメージを残さないよう、抑えめに入ることを心がけました。最初の2キロの坂道はかなりの下りなのですが、「あ~これを最後登らないといけないんだなぁ」とのんきに考えながら4’45”/キロ程度で進んでいきました。
3キロ前後に今度は急な上り坂があり、結構キツイ。時計をみるとこの1キロが5’30”まで落ちています。この時点で、このレースを好タイムで走り切ることは諦め、お気楽モードに転換。「写真でも撮りながら走ろっかな」と切り替えました。
朝方の大雨により、コースのいたるところには大きな水たまりがあり、中には池のようになっている箇所もありました。
3-5キロ付近に池のような水たまりが2-3箇所↓
中盤は見渡す限りキャベツ畑が続く景色なのですが、この日は良い眺めが見られるはずもなく。天候が良ければ、こんな感じの景色が見られるようですので、かなり損をした気分ですね。
キャベツ畑に囲まれたコース↓
9キロ付近で既に折り返してきたトップランナーとすれ違いました。東海大学の長田駿佑選手だったようです。東海大のトップチームで日々走っているだけあり、フォームの力強さが違いますね。この時点でかなり独走していたのですが、このまま優勝されたようです。
また、「嬬恋村」というだけあって、「愛妻家に注意」という変な標識も目に入りました。
愛妻家に注意?↓
12キロの折り返し地点でも周りにはあまり歩いている人はおらず、皆さん坂と雨にビビって抑えめに走っていたんだと思います。私は5キロ以降トイレに行きたくてしょうがなく、ようやく現れた仮設トイレで用をたして一安心。
15キロ以降は少しペースを上げておこうかなということで、5’15”→4’50”/キロ程度にペースを上げたのですが、意外と前との差がスムーズに詰まらない。やはり、皆さん激坂に向けて温存しているんでしょう。急激にペースが落ちているような人は少なかったですね。
ラスト2キロ付近から、ついに来ました激坂が。特に前半の上りが急で、ペースが一気に落とされます。リラックスしたペースで走ってきたため、楽だと思っていたレースが急変、「早く終わらないかなぁ」という気持ちになってきました。
程なくゴールに着き、時計を見ると1時間54分台。1時間50分前後と思っていたため軽い衝撃でした。まぁ、写真を撮ったりトイレに行ったりで3分程度はロスしていると考えれば妥当なところでしょうか。
ゴール地点ではアミノバイタルのペットボトルを配っており、これも筋肉を使ってきたランナーにはありがたいですね。そして、千切りキャベツ食べ放題も疲れた体に味噌の塩分がしみわたるようでした。
近くにも温泉があるのですが、帰りの渋滞が懸念されたため、家族と合流するため軽井沢アウトレットへ。途中にある、星野リゾートの星野温泉に寄りましたが、この頃には汗ばむほどの晴天に。「朝の大雨は何だったんだ」と思いつつも、このクソ暑い中走るよりはマシだったかなと納得させることにしました。
星野温泉トンボの湯↓
来年の参加はあるのかしら...本当に良い大会だったのですが、このアクセスの悪さを考えると来年は見送りかもしれません。