マラソンシーズンの1発目として、田沢湖マラソンのフルマラソンに出場しました。東京五輪のマラソン選考レースであるMGCと日程が重なっており、MGCの応援に行くか、田沢湖マラソンにエントリーするかは悩みましたが、今季確実にサブスリーを達成するため、練習の一環として田沢湖マラソンへの出場を優先しました。
例年田沢湖マラソンは涼しく、秋のマラソンに近いコンディションと言われていますが、2019年の田沢湖マラソンはスタート時既に24℃程度あり、後半は消耗戦でした。東京で行われたMGCに出場した選手も暑さで相当きつかったと思いますが、秋田・田沢湖もきつかったですね。
今年は7月に函館マラソンに出場していたこともあり、「うまくやれば自己ベストが出るのではないか」と内心狙っていたのですが、天気もコースも甘くなかったですね。暑さに加えて、前半からガンガンアップダウンがあり、脚を消耗してしまいました。4’35/キロペースでも10キロ前からからキツイな~と思い始め、20キロからは歩き始めてしまうというという有様でした。
歩いたり止まったりしながらも、大崩せずになんとか3時間36分台でゴールできたので良い練習になったと思います。
田沢湖マラソン(フル)の結果
日時:2019年9月15日(10時00分スタート)
記録:3:36’55”
条件:晴れ(気温25℃/湿度62%/晴れ/風速2m)
田沢湖マラソンのおすすめ度:○
函館マラソンの設計:◯
田沢湖マラソンには3キロ、10キロ、20キロ、フルマラソンが存在します。
「20キロの部」は田沢湖1周で、「フルマラソンの部」は前半風光明媚なエリアに出た後に後半は20キロの部同様に田沢湖を1周するコースです。田沢湖1周コースは景色も良く、まるで森林浴のように良い感じに木々が日陰を作ってくれています。今年は暑かったですが、前半に比べれば体感的にはマシに感じられました。
↓スタート前の様子(遠景)
↓田沢湖の景色
参加人数もコンパクトでありながら、道が広いということも有り、人混みに悩まされるような設計ではありません。ただ、3時間20分~40分ぐらいのペースのランナーは極端に少なく、結構一人旅になってしまうことが多かったですね。秋田・田沢湖という地理面から致し方ないところはありますが、やはり5-10人の集団でレースを進められる大規模レースと比べると苦しい部分はあります。
↓途中の様子(20キロ前後の上りでこの密度)
函館マラソンのアクセス:△
田沢湖マラソンはアクセスが難しい大会です。
飛行機で秋田空港や能代空港から直行しても10時に間に合わせることは不可能で、前泊は必須です。旅行も兼ねて、新幹線で田沢湖駅まで行き、周辺の旅館などに1泊する形が一般的でしょうか。
当日朝は田沢湖駅からシャトルバスが走りますので、当日朝に田沢湖駅からアクセスする方は問題ありませんが、前日に田沢湖マラソンエリアに行ったり、周辺の宿泊施設を利用したい方のアクセス手段は、レンタカーもしくは路線バス(1時間に1本レベル)に限られます。大会の改善に向けては、前日もシャトルバス等を運行するなどしたほうが良いのではないかと感じます。
一方車で秋田県内や近隣県から移動する場合ですが、大会が設定する駐車場からは5-10分に1本の間隔でシャトルバスが走りますので、比較的便利です。しかし、駐車場のオペレーションについては若干の改善が必要そうです。
田沢湖レイクリゾートの駐車場は8時頃にはほぼ満車でしたが、秋田方向から車で来ると手前に黒沢臨時駐車場があり、この黒沢臨時駐車場に入れるべきか迷います。私は、黒沢臨時駐車場はスルーし田沢湖レイクリゾートまで行きましたが、「満車です」と言われ、黒沢臨時駐車場に戻る形になってしまいました。満車になった時点で黒沢臨時駐車場に誘導すべきかなと思いました。
ちなみに、田沢湖レイクリゾートは会場までも近く、温泉でレース後汗を流すことが可能ですので、田沢湖レイクリゾートでの駐車が望ましいです。
田沢湖マラソンにおける自己ベスト(PB)の出やすさ:✕
はっきり言って田沢湖マラソンでPBを出すのはほぼ不可能だと思います。
9月中旬という比較的気温の高い時期の開催であること、前半からアップダウンが激しく脚を消耗すること、35キロ過ぎに”激坂”と呼ばれる厳しい上り坂があることにより、このレースで自己ベストをマークすることはほぼ不可能だと感じました。
↓前半からこんな上り坂
↓35キロ過ぎの激坂(これ、マジきつかった)
陸連登録者が最前列でスタートできる数少ない大会の1つであり、参加人数が限られているためスタート後も混雑がしにくいというのは良いところなんですけどね。
田沢湖マラソンにおけるエイドの充実度:○
給水ポイントについては2.5キロ頃に設置されており、非常に頻度が高いです。また、クールダウンのためのスポンジが置いてあるところなども非常に助かります。
↓スポンジサービス
↓スペシャルドリンクが置いてあり、勝手に飲みたくなりました
ただ、給水ポイントはスポーツドリンクがない箇所も存在し、ちょっと読みにくい部分もあります。給食はたまーにバナナ等がありますが、これといったものはありませんでしたね。
ただ、これは4,500円という破格の参加費を考えれば当然かなと思います。
函館マラソンのコストパフォーマンス:◎
10,000円を超えるようなフルマラソンも多数存在する中、フルマラソン4,500円という参加費は超破格だと思います。スポンサーやボランティアの協力と無駄を排除した運営の賜物だと思います。
4,500円の中で参加賞のタオルやTシャツも出していますし、スタートエリアにはバナナや麦茶のサービス、ゴール後にはご飯と味噌汁サービスまであります。完走証も当日発行と、必要なものは全てカバーされています。強いて言えば5キロごとのタイム計測が無いことぐらいが不満ですが、そもそもこの大会では記録は狙えませんので。
田沢湖マラソン:出走レポート
前日家族と一緒に飛行機で秋田入りし、秋田の親戚の家に宿泊、当日6時半に秋田市内を出発しました。
田沢湖レイクリゾートの駐車場が満車で、黒沢臨時駐車場に引き返すというトラブルはありましたが、慌てすぎず、待ちすぎないというベストタイミングでスタートに立てました。しかしスタート直前の気温は24℃で日差しも強く、かなり厳しいレースになりそうだなぁと思いながらのスタートでした。
フルマラソンの部はスターターのピストルが鳴らず、「位置について、、、、カチ、カチ、あれ???」となった後に、市長の方が「スタートーーー!」と叫んでスタートするというなかなか得られない経験ができました。
(この大会の記録は公式記録として認定されているのか、心配になります...)
最初の1キロは4分29秒とほぼ予定通り。2キロぐらいからいきなりアップダウンがあり若干ナーバスに。あれこれ考えても仕方ないので、MGCをラジオで聞きながら気楽に走っていました。
しかし5キロ前後で既に暑さを感じ、アップダウンもあったため、設楽悠太の15キロ付近の快走の方を聞きながらペースを4分40秒に落としました。それでも体が重い。15キロ前後からは4分50秒にペースを落としました。この時点で自己ベストを狙うレースとしては終了でした。
20キロ地点を過ぎて程なく、スタート地点に戻ってきました。20キロの給水を取ると、無意識に止まってしまいました。MGCで中村匠吾選手、服部勇馬選手、大迫傑選手のラストスパート合戦のタイミングと重なっており、集中力が途切れたこと、「こっちも早く終わりたいな」と思ってしまったことが原因だったと思います。
スタート地点に戻っていたこともあり、リタイアも頭をよぎりましたが、「秋田まで家族で来るのにいくらかかってんだ!」ということもあり、キロ5分30秒~6分ペースで確実に刻んでいくことにしました。
途中、田沢湖のきれいな景色が見えたり、激坂があったりと、ゆっくり写真を取りながらゴールを目指しました。
3時間45分までは覚悟していましたが、規律正しくペースを守ったおかげで、3時間36分55秒でゴール。疲れるマラソンでした。