大会観戦記

日本選手権2019 5000m決勝 won by 松枝博輝

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福岡で開催されている2019年の陸上日本選手権。世の中の注目はサニブラウン選手、桐生選手、小池選手を中心に史上初の9秒台決着が期待される100mですが、長距離種目も熱かったです。

日本選手権5000m決勝の結果

1着 松枝博輝(富士通)13:41
2着 田中秀幸(トヨタ自動車)13:43
3着 服部弾馬(トーエネック)13:44
4着 茂木圭次郎(旭化成)13:46
5着 相澤晃(東洋大学)13:47
6着 平和真(カネボウ)13:47
7着 遠藤日向(住友電工)13:47
8着 設楽悠太(HONDA)13:47
9着 鬼塚翔太(東海大)13:47
10着 市川孝徳(日立物流)13:55

日本選手権5000mのレース展開

スタート後2周は落ち着いて流れたが、800m前後で茂木圭次郎(旭化成)がスルスルっと抜け出し快走し始めた。1000mの通過は2分46秒。1-2秒遅れて田中秀幸(トヨタ)、坂東悠汰(富士通)、相澤晃(東洋大)、服部弾馬(トーエネック)、鬼塚翔太(東海大)などが続く。なお、マラソンの前日本記録保持者である設楽悠太(ホンダ)は最後方からの追走。

2,000mを過ぎても茂木圭次郎の快走は続き、後ろの集団との差は約5秒。茂木圭次郎に続く集団の前方には松枝博輝、田中秀幸、相澤晃、平和真(カネボウ)、服部弾馬など。このグループはお互いを牽制しながら自重気味。春の記録会で強さを見せ、最速資格記録を持ち優勝候補と思われた坂東悠汰はこの1キロで位置を中団まで下げた。設楽悠太は相変わらず最後方からの追走。

2500mあたりから、坂東悠汰の脚色が悪化し厳しい状況に。好調だった春の大会とは一転、ここに来てガス欠だったかもしれない。早々と優勝争いからは脱落する形となった。

茂木圭次郎の快走は続き、3,000mの通過は8分20秒。3,000mを過ぎたあたりで第2集団のトップに出てきたのは、MGC出場予定の井上大仁(MHPS)。「誰か引っ張ってくれ」とでも言うように内側のレーンを空け、やや外側のレーンを走りながら追走を始める。井上大仁に続き、田中秀幸、松枝博輝などが追走開始。あっという間に茂木圭次郎との差はつまり、3,300mあたりで茂木圭次郎が吸収される。変わって先頭に立ったのは田中秀幸。スタートから良い位置でレースを進めており、一発ありそうな雰囲気も出てきた。田中秀幸に続くのは、松枝博輝、遠藤日向(住友電工)、服部弾馬、相澤晃、鬼塚翔太、そして設楽悠太。設楽悠太がようやく上がってきた。不本意なレースが続いていた鬼塚翔太も積極的にレースを進めている。

残り3周、一気にギアを上げてトップに出てきたのは設楽悠太。9/15に開催されるMGCのマラソンに向けた練習中と思われる中、このペースアップはさすがとしか言いようがない。1キロ2'40"程度にペースが上がり、会場もどよめきとともに雰囲気が一変。設楽の後に付くことができたのは、松枝博輝ただ1人。残り1周半の時点で、設楽悠太、松枝博輝に続くのは、田中秀幸、遠藤日向、相澤晃、平和真、市川孝徳(日立物流)、鬼塚翔平、茂木圭次郎。遠藤日向、相澤晃など好タイムを持つ優勝候補の選手にとってはこれ以上離されるとキツイ展開。

残り1周の鐘がなり、松枝博輝が設楽悠太をとらえる。設楽悠太には抵抗する力は残っておらず、4700m付近では田中秀幸にもかわされた。田中秀幸は良い脚色で松枝を追ったが、中距離ランナーの松枝に対してラスト1周の時点で1-2秒後ろにいるという展開は厳しかった。ラスト100mでは松枝が田中に詰められた差を広げ、終わってみればタイム差以上に松枝の完勝だった。

3、4着に服部、茂木が入ったが、茂木は前半快走したレース展開を考えればよく粘った。5着の相澤から9着の鬼塚まではなんと0.41秒。ラストの叩き合いは見ごたえがあったが、遠藤、相澤などの実力者には、設楽のペースアップに対応しつつ、勝ち負けの争いをする姿を見せてほしかった。

設楽悠太は抜け出すとすればあのタイミングしかなかったのだろうが見せ場は作った。7/7のゴールドコーストマラソンを予定しているということで、走れなかった冬場と比べて状態は上向いてきているだろう。

日本選手権5000m終了後の各選手コメント

レースとしては松枝博輝選手の強さと今年のメンバーの実力の拮抗具合が出たレースだったと思います。また、最近今ひとつであった東海大の鬼塚翔平選手も入賞こそなりませんでしたが、僅差の9位とまた復活してきそうですね。なお、坂東悠汰選手はやはりコンディション不良だった模様ですね。まだ若いので、これから東京五輪に向けて頑張って欲しいですね。

いい練習ができていたので、5000mをしっかり表現できれば、1位という結果はついてくると思っていた。

松枝博輝選手

連覇はできませんでしたが、オリンピックに出場するための課題も見つかり、いい経験になりました

服部弾馬選手

しっかり後半粘れて、ラスト1周でだいぶ離されてしまいましたけど、粘る走りができたかなと思います。ユニバーシアードに向けて走り込んでいる中でのレースだったので、今回しっかり刺激が入ったので、ユニバでは金メダルを目指して頑張りたいと思います。

相澤晃選手

日本選手権楽しかった!
最後必死すぎて何位かわからなかった!めっちゃ抜かれた笑
次は、ゴールドコーストマラソン!

設楽悠太選手(Twitter)

まだまだ課題の残るレースだと思ってるんですけど、つかめるものはつかめたレースでもあったんで、また次に生かしたいです

鬼塚翔平選手

この大会に合わせて優勝することを目標にしていたのですが、前回の日本選手権10000m後からコンディション不良というか調子を崩していて、そこからうまく立ち直すことができませんでした。

坂東悠汰選手

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